クルーズ番組を見ていると、時々乗客にインタビューしているシーンが出てきます。インタビューに答えるような人は、たいてい乗りなれた常連客で、「この船は○回目の乗船です」と話しています。
中には、クルーズ以外の旅行はもう考えられないという人も・・・何がそんなに魅力的なのでしょうか。
とにかくラクだから
クルーズをよく利用する理由は、「ラクだから」という声をよく聞きます。それは、通常の旅行ではホテルが変わる度に荷物をパッキングをして、車や電車や飛行機に乗せて移動しなければならないけれど、クルーズならその手間が無い事を指して言っています。
あるいは、海外へ寄港する場合は、入出国手続きは船側がまとめてやってくれるので、飛行機に比べるとすごくラクです。
移動時間そのものが楽しいので、飛行機や電車で暇をつぶすような過ごし方をしなくてすみます。疲れたらいつでもベッドに入れます。
人工透析が必要で旅行を諦めている人を集めて、透析の医療機器を積んで航行する「透析クルーズ」なるものも存在するんですよ。
体力に自信がない人が不安なく旅行に行けるのが、クルーズのいいところなんですね。

豪華客船は動くホテル、飛鳥Ⅱの客室
3世代が楽しめる食事とイベント
年配者に人気の理由はご理解頂けたかと思いますが、クルーズ会社は年配者がお孫さんと乗って楽しんでもらえるように、いろいろと工夫を凝らしています。
お子様メニューやキッズルームやプールはもちろん、お子様向けイベントがたくさんあります。
私がぱしふぃっくびいなすに乗ったときは、マジックショーで日に日にちびっこファンが増えていくのを見ました。みんなで歌う時間や、こども船長なるコスプレイベントもありました。とにかく飽きません。

にっぽん丸のハロウィンデザート
私にとっての魅力は非日常空間
さて、体力的にはまだ大丈夫なアラフィフの私達は、ラクチンに越したことはないけど、荷物を担いであちこち移動するのを、どうしても避けたいわけではありません。
最小限の荷物で行くバックパッカー的な旅の楽しさも知っています。
クルーズ船の最大の魅力は、非日常的な空間、食事、服装にあると思っています。
普段は地味な服装で仕事をし、お手製の地味なお弁当を食べ、失敗してペコペコ謝ったり、通勤電車の席取りに疲れたり、スーパーの駐車場の空きを探し回ったり、自分の並んだレジだけが進まなかったり、仕事から帰って30分で慌てて食事を作ったりしているわけです。
しかしひとたび豪華客船に乗れば、きらびやかな船内の装飾に囲まれて、座ればコーヒーを出してもらい、普段は着る機会がないような服でオシャレをして、いつもは見ないようなエンターテイメントショーを見て、お財布と相談なしにコース料理を楽しんで、慣れない社交ダンスに挑戦して、バーでカクテルを一杯飲んで遅くなっても、たった5分で部屋に戻れるのです。
船の中にいる間は、普段の生活と完全に切り離されているのが、私にとっては心地良いのです。通常の旅行よりも、クルーズは日頃の喧騒を忘れさせてくれます。

ぱしふぃっくびいなすプロムナードにてセレブ気分
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