中国地方には歴史ある庭園が数多く残されており、秋になるとそこで萩を眺めることができます。また、四国地方では萩の名所と名高いお寺が2つあります。
いずれの場所でも、可憐な萩の花は時を越えて愛されてきました。みなさんも今年の秋は萩を愛でに行きませんか?
今日は、中国と四国地方にある萩のおすすめ鑑賞スポットを4つご紹介します。
縮景園(広島)
縮景園は今から約400年前に、広島藩主が別邸の庭園として作らせたものです。
縮景園という名は、景勝を縮めて表現したことが由来していると言われています。その名のとおり、縮景園は池に島に丘と、小さいながらも美の要素が巧みに組み込まれており、繊細で複雑な美しさを醸し出しています。
また、縮景園は広島駅からのアクセスも良く、市街地にありながらも四季折々の植物を楽しめることでも人気があります。視線をあげると外の建物が見え、視線を下げるとささやかなお花に心を癒されるアンバランスさも、縮景園のおもしろいところかもしれません。
萩は園内の至る所に点在しています。中でも一際目立つのがミヤギノハギです。縮景園の萩は背の高いものが多く、道の脇に生えていてもかなりのボリュームがあります。滝のようにせり出している姿は見事としか言いようがありません。他には、
園内にある和風の建造物の脇を彩る萩も美しいので探してみてください。「雅」という言葉がぴったりな素晴らしい組み合わせです。
縮景園の入り口付近には「泉水亭」という茶屋があります。萩を探して園内を散策したあとは、こちらで休憩してみてはいかがでしょうか。庭園を見ながらいただく抹茶セット(お菓子付き)は絶品です!
縮景園の帰りには、隣接の広島県立美術館へも立ち寄るのがおすすめですよ。

広島県立美術館公式ブログより写真引用 縮景園の萩
縮景園ホームページ
住所:広島県広島市中区上幟町2-11
入園料:一般260円/高・大学生150円/小・中学生100円
萩の見頃:9月~10月
岡山後楽園(岡山)
岡山後楽園は、金沢の兼六園、水戸の偕楽園と並ぶ日本三大名園の一つです。約300年前に岡山藩の藩主が作りました。
岡山後楽園の周りはお濠で囲まれ、園内には大きな池が設けられているので、水の上に浮いているようにも思える不思議な作りをしています。
ミシュラン・グリーンガイド・ジャポンで三ツ星に認定されており、国内外問わず人気のある庭園です。
岡山後楽園は、季節ごとに色とりどりの花が咲くため、園内は常に季節の花で溢れています。
中でも、岡山後楽園に秋の訪れを告げる花が萩です。沢の池北岸と馬場にピンク色のかわいらしい花を咲かせます。池を背にして写真を撮ると、萩の背景に岡山城が移り込み、まるでタイムスリップしたかのような気分が味わえますよ。
岡山後楽園の萩は目を見張るほど大きなものでも、華やかなものでもありませんが、控えめに枝垂れる様が情緒あふれる園内によく調和されています。
岡山後楽園では、9月中旬から下旬にかけて萩の花が開花します。2017年は、ちょうど9月中旬である9月16日(土)~18日(月)の三連休に「岡山後楽園旬彩市場」が開かれます。岡山の特産品屋や工芸品が集まるイベントです。
出店もたくさん出るので、萩を見に行く際はこのイベントに時期に合わせて行ってみてはいかがでしょうか。

岡山後楽園公式サイトより写真引用
岡山後楽園ホームページ
住所:岡山県岡山市北区後楽園1-5
入園料:大人(15歳~64歳)400円/高校生以下無料/シニア(65歳~)140円
萩の見頃:9月中旬~9月下旬
萩原寺(香川)
萩原寺は名前にも入っているように萩の有名なお寺です。県指定自然記念物の萩があることからも、萩の名所として県内外で広く知られています。
宝物館には重要文化財も収められており、萩以外にも見どころの多いお寺です。
境内には、至る所に萩が植えられています。参拝するために石段を登り、仁王門をくぐりますが、この石段の両脇にも大きな萩が植えられており、非常に趣深いものがあります。
9月の中旬になると、萩原寺の萩の花は満開になります。約2,500株もの萩が一斉に咲き誇る光景は、まさに圧巻です!萩原寺の萩は白や深いピンク色の花を咲かせます。
毎年、9月の第2土曜日から末日にかけて、萩まつりが行われます。萩まつりの期間には、日によって野点茶会も開かれます。この茶会では、琴の音を聞きながら、お茶をいただくことができます。
野点茶会ですので、どなたも気軽にご参加いただけるそうですよ。他にも、おまつりの期間中は骨董市が開かれたり、参道に地元の出店が出展されたり、大賑わいです。

香川県観光協会公式サイトより写真引用 萩原寺
萩原寺ホームページ
住所:香川県観音寺市大野原町萩原2742
拝観料:無料
萩の見頃:9月
最明寺(徳島)
最明寺は、行儀が薬師如来像を彫り、安置したことからはじまった由緒正しいお寺です。
今では、四国を代表する萩の名所としても親しまれ、「萩寺」とも呼ばれています。境内にはミヤギノハギやヒメハギをはじめ、10種類以上もの萩が植えられています。
植えられている萩の数は約300株です。先々代の住職が萩を株分けし、それから徐々に萩が増えていったそうです。
毎年9月の中旬になると、満開の萩が境内いっぱいに広がります。参道を歩いていると辺り一面が萩の原になっていることがわかりますよ。建物も萩に包まれてしまうほどです。
この時期は、境内が萩に埋もれると言っても過言ではありません!萩のボリュームに、ただただ驚くばかりです。
毎年9月には萩まつりが開催されます。萩まつりでは、骨董品や焼き物のお店、特産品屋や団子屋などが出るそうです。
団子屋では「萩だんご」を売っている年もあったようですよ。どんなお団子なのか検討もつきませんが、見かけたら是非食べてみたいものですね。
美馬市公式サイト最明寺ページ
住所:徳島県美馬市脇町猪尻字西上野44
拝観料:無料
萩の見頃:8月~9月の中秋の名月頃
萩の花の名所in中国四国まとめ
今回ご紹介した場所はこの4つです。
1.縮景園(広島)
縮景園は今から約400年前に、広島藩主が別邸の庭園として作ったものです。萩は園内の至る所に点在しています。縮景園の萩は背の高いものが多く、道の脇に生えていてもかなりのボリュームがありますよ。
2.岡山後楽園(岡山)
岡山後楽園は、日本三大名園の一つです。園内の萩は池のほとりでピンク色のかわいらしい花を咲かせます。池を背にして写真を撮ると、萩の背景に岡山城が移り込み、まるでタイムスリップしたかのような気分が味わえますよ。
3.萩原寺(香川)
萩原寺は名前にも萩と入っているように、萩の有名なお寺です。県指定自然記念物の萩があることからも、萩の名所として県内外で広く知られています。毎年、萩まつりが行われるので、是非おまつりの時期に行ってみてください。
4.最明寺(徳島)
最明寺は、四国を代表する萩の名所として親しまれ、「萩寺」とも呼ばれています。毎年9月の中旬に見頃になると、満開の萩が境内いっぱいに広がります。この時期に萩まつりが開催されます。
今回ご紹介した4つの場所だと、萩のある風景全体を楽しみたい方は庭園を、萩の花を単体で楽しみたい方はお寺を選ぶのがおすすめです。庭園で見る萩も、お寺で見る萩も違った良さがありますので、お時間の許す方は是非両方に行ってみてください。
[ad#ad01]
コメント